建物の設計にあたっては、予算や法規上の条件を満たし、必要とされる機能や性能を持つようにする事はもちろんですが、それにとどまらない建築的な魅力や価値を実現したいと考えています。
建っている事が自然で、使われる人に愛され、かつ夢が感じられるような建物をつくる事が目標です。
また建物づくりは、依頼者である施主と受託者である建築家の共同作業であると考えています。
物事を決める時には、施主の方と対話を繰り返しながら、柔軟な発想を持って取り組むように心掛けています。
実際に工事を行う施工者に設計の内容を伝え、それが正しく作られているかどうかを確認する監理と言う業務は、良い建物をつくるためには欠く事のできないものであると考えています。
工事中には何度も現場に足を運び、施工者の意見を聞きながらも、建物の質に対しては妥協をしない態度で監理を行います。
いろいろな建物があるなかで、住宅は多くの人達にとって最も身近で親しみやすく、また重要なものであると思います。形が美しく機能的で性能が優れているからといって、良い住宅であるとは限りません。住む人が暮らし始めてからだんだんと愛着を深めていく事ができて、時を経るにしたがって魅力を増していく、そのような住宅を設計したいと考えています。